大阪地方裁判所 昭和28年(ワ)3055号 判決
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〔判決理由〕一、笹岡作郎の補助参加申出について、
同申出については、当裁判所はすでにその要件を欠くものとして、これを却下したところであるが、同申出人は右却下決定に対し抗告を申立て未だ右却下決定は確定していないから、同申出人の本訴に於ける補助参加人としての訴訟行為は効力のあるものとして判決するところであるが、当裁判所が右申出を却下した理由を重ねて明かにする。
補助参加申出の理由とするところは、申出人笹岡作郎は原告らの先代大野良一(本訴に於いては訴提起当時の原告)から同人所有の土地一〇〇坪三合五勺を買受けまた同人から本訴係争土地の中約一六坪を本訴係属中である昭和三七年一一月六日贈与を受けたから、本訴に於て原告らが敗訴すると、自己の右所有権取得の原因を失うことになる、と言うのである。しかし本訴に於て所有権の帰属について争となつている土地は大阪市西成区梅南通一丁目二四番地の一の土地であつて、右申出人が買受けた土地はこれと別個の土地であることは、その申出自体によつて明かであるから、本訴目的土地の所有権の帰属如何は直接右参加申出人の右所有権取得とは何ら関係のないことは明かである。また参加申出人笹岡作郎は弁護士であることは当裁判所に明かなところであり、本訴提起当時は原告大野良一の訴訟代理人として本訴を追行していたものであつて、その後訴訟代理人を辞任し、改めて右原告のための補助参加人寺口鉄三の訴訟代理人として同参加人のため本訴に於ける訴訟行為を代理追行しているものであることは当裁判所に明かなところである。そうすると、参加申出人笹岡作郎が本訴に於てその所有権の帰属につき係争中の本訴の目的土地の一部を原告らの先代から贈与を受ける行為は、かゝる贈与があつたか否か事実の存否の判断をするまでもなく、弁護士法第二八条に触れる行為であり、同法第七七条によつて罰せられる行為である。このような行為は私法上に於ても無効とすべきものと解するから、参加申出人は本訴の結果につき利害関係を有するものとは言えない。従つて、右参加申出は要件を欠くものとせざるを得ない。(喜多勝)